教員紹介vol.23 真鍋修 先生

毎回、本ブログ上で本学通信日本画コースの教員お一人をピックアップし、
作品と共にご紹介していくこの企画。
第23回は、真鍋修 先生です。

東京で行われる人物スクーリングを中心にご担当頂いています。

先日まで東京・上野の森で開催されていた春季創画展で作品を直にご覧になられた方も多いのではないでしょうか。
今回は、これからの季節にもぴったりな、暖かな日差しを感じる5作品をご紹介頂きました。スケッチブックを持って外に出かけたくなります!
先生ご担当の人物課題のみならず、是非参考にして頂きたい作品群です。


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真鍋 修  Manabe Osamu
 担当科目:3年次科目
















展覧会で惹かれる絵を見つけてその帰り、気持ちがそわそわして、自分もあんな絵が描きたい、と思うことがあります。また、別の展示の帰り、今度はもやもやして、少し物足りない気持ちの理由を考えたりします。自分はどんな絵が見たかったのか、頭の中で考えてます。家についてから、それをエスキースとして描いてみて、上手くいかず放置して、また後日、続きを何枚も描いて、ちょっと絵柄がが決まってきたら、必要な素描をそろえていきます。大きい絵の描きはじめは、こんな感じのことが多いです。




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【作品紹介】



「頁 (ぺいじ)」 S100号  土佐麻紙に岩絵具  2007年



本を読んでいて、残りの頁がもう少ない事に気づき、名残り惜しい気持ちになりました。
この絵の人は、本を読み終えると、立ち上がって、どこかへ行く、
そんな動作をイメージしながら描きました。









「主のいない庭 (あるじのいないにわ)」  F120号  土佐麻紙に岩絵具  2006年



 尾形光琳の草花図屏風という絵が好きで、それに近い構図取りを何パターンも考えていました。
モチーフは小さいころに遊んでいた近所の空家の庭と、そこを行き来する猫です。








「みつばちの羽音」  F100号  土佐麻紙に岩絵具  2008年


大体の場合、自然は人にあまり優しくないですが、たまたま行った川原で季節も良く
気持ちよく昼寝をして、草の中であぶの羽音をきいておりました。
ちょっと語呂などの問題で題名ではみつばちに変えてしまいました。






「草地」  F4号  土佐麻紙に岩絵具  2010年


モチーフにその辺に生えている草を描くことが多いです。
造成地などに真っ先に生えてくる草が、気になっていました。









「昨日今日明日」  S100号  土佐麻紙に岩絵具   2011年


2011年の8月頃に描いておりました。
まだ心が落ち着かず、とにかく一日ずつ
必要なものを買って、過ごす、そんな頃の絵です。







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【プロフィール】



真鍋 修(マナベ オサム)


1963年 香川県観音寺市生まれ
1986年 慶応義塾大学 理工学部 中退
1994年 東京藝術大学修士科程 絵画研究科 日本画 修了

2000年 青垣2001年日本画展 産経新聞社賞
2001年 臥龍桜日本画大賞展 大賞
2002年 青垣2001年日本画展 大賞
2004年 天竜川絵画公募展 準大賞
2005年 加古川「川の絵画大賞展」 優秀賞
2006年 松伯美術館花鳥画展 優秀賞
2007年 上野の森美術館大賞展 大賞 富嶽ビエンナーレ展 準大賞
2008年 創画展 創画会賞 雪舟の里総社墨彩画公募展 平山郁夫賞
2010年 雪梁舎フィレンツェ賞展 優秀賞 富嶽ビエンナーレ展 佳作
2011年 創画展 創画会賞
 現在  創画会準会員