【制作の基本/東京】はじめての日本画制作!
先日東京外苑キャンパスで行われました「制作の基本」スクーリングの内容を紹介させていただきます。
このスクーリングでは、麻紙のドーサを使ったにじみ止めから、麻紙のパネルへの水張り、そして日本画独特の絵具である水干絵具・岩絵具の溶き方など、制作に必要な基本的なあれこれを学ぶことができます。
今回のブログでは、下図を本紙に写すところから、墨での骨書き、実際に絵具を使用するところなどの内容を主に紹介します!
■まずは下図をトレース!
トレーシングペーパーに描いた下図に裏から鉛筆を塗り、それを上からペンなどでなぞることで、本紙に転写します。
転写された線を藤井先生(中央奥)と確認する様子。ここで改めて構図なども再チェック。
トレースした線を骨描き(墨で輪郭線を描く作業)していきます。
トレースした線をただ墨でなぞるのではなく、モチーフであるユリの花の形の流れや墨の濃度など、写生も確認しながら意図を持って描くことが大事です。(中央奥・鷹濱先生)
骨描きと墨隈(彩色前に墨で濃淡をつける作業)が完了したようです。
先生からは、作業中の工程どのように進めればいいのか、そしてこの後の彩色へのヒントなど、様々なアドバイスがあります。
■待ちに待った絵具!
そしていよいよ絵具での彩色に入っていきます。
とはいえいきなりではどう描いたらいいのか分かりません。
まずは先生の方から使い方、進め方などのレクチャーがしっかりあります。
まずは背景に色をつけていきます(鷹濱先生)。
黄色と水色の美しいグラデーションが生まれていますね。
まずは全体に色をつけ、そこからモチーフを描いていくのが基本的な描き方になります。
こちらは全体に色が入ったあとに、胡粉(日本画で使われる白色の絵具)でユリの花弁を描き起こす作業(木下先生)。
レクチャー中は先生の手元をカメラでスクリーンに映し出し、先生の作業が学生の皆さんにばっちり見えておりました!
筆の持ち方や繊細な筆使いもよく見えますね。
絵具の溶き方や濃度なども直接ご指導いただきます。
絵具の種類によって膠や水の量の加減も調整していきます。
指で溶く感覚は日本画特有です。しっかり指で絵具と膠を練り合わせることが重要です。
今回学んだことはスクーリング時間だけではなく、ぜひ自宅での課題などでも復習して、自分のものにしていただけたらと思います!