【展覧会レポート】第1回NIHONGA〇‐en‐

京都文化博物館にて6/27まで開催中のグループ展「第1回NIHONGA〇‐en‐」についてレポートさせていただきます。
こちらの展覧会には日本画コース専任講師の後藤吉晃先生、講師の渡邉葉子先生が出品されています。


会場には4mをゆうに超えるような大作が多数展示されていました。








学生の皆さんにもぜひ生で見ていただきたい展覧会です。

それでは先生方の作品を詳しく紹介させていただきます。まず渡邉先生の作品から↓


≪僕の学校≫というタイトルの作品です。


少年のなんともいえない表情が印象的です。


シンプルでありながら、それぞれのモチーフにも細かい工夫をもって表現されています。
こちらがこの絵の物語を自然に想像してしまうような作品でした。

続いて後藤先生の作品です。





後藤先生ならではの紙を焼くことによって生まれる表現と箔も使用されています。
抽象的にも思える作品ですが、皆さんにはどのように見えるでしょうか?

作品について後藤先生からコメントをいただいています。

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今回、私は雨を描きました。
しとしと静かに降る雨。軒先で暫く佇んでいたら、先々のことではなくて今この場の視野に戻ってこれた気がしました。何か久々深く息を吸えた気がして、それが今作制作の契機です。

その場で心に浮かんだ「しとしと」というオノマトペを作品タイトルにしています。
ありふれた身近なものが不意に気になることの多い昨今でしたけれども、「しとしと」も何と的確で不思議な日本の表現だろうと改めて思ったり、なんだか懐かしい思いがしたのです。

雨を描いたと言っても、私が画面に施したのは現場で取材したリズムを紙に燃やし描いただけ。雨そのものを捉えるにはむしろ真逆のような行為にも思います。
ただ、私の見た雨を如何に説明するかから離れることで、観る方それぞれの記憶の中に降る雨になればと願っています。 「しとしと」という言葉のように。

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実はこの作品は雨を描かれた作品だったのですね。
タイトルも含めて作品を見てみると、また作品が違った見え方をしてきます。
この作品を見た方の中にはそれぞれどのような雨が降るのでしょう。

以上「第1回NIHONGA〇‐en‐」の展覧会レポートでした!
この記事を見て会場に行けそうな方は、ぜひ生で作品を見てみて下さい。